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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第52章 スルタンコラボ更に追加 〜睡蓮の願い〜






私は心の中で両手を振り上げ喜んでいた。
でもそれを必死に抑え込み
何とかポーカーフェイスを保つ。

アシルよくやった!
さすがだわ、ジャナの心を掴むなんて。
真っ直ぐで可愛いのにしっかり者のジャナと
弟キャラで甘えんぼだけど
1度のめり込んだら一途で健気なアシル。

…ぴったりじゃない。
私の見立てにも間違いはなかった、
ってことだわ。
そもそも焚き付けたのは私なんだから
うまく行ってもらわないと
アシルに申し訳が立たないのよ。
天元にも叱られるわ。

「最初はこんなんじゃなかったんです。
自然とお話しできていたんですけど…
自分の気持ちに気がついてしまった時から
もうどうしたらいいかわからなくなって
全然話せなくなっちゃったんです…」

かわいい…
恋する乙女ってこんなに可愛いの?
抱きしめたい…!

いや、我慢よ睦…

「アシルは間違いなくジャナの事が好きだし
緊張するのは仕方ないとして…」

いや、仕方ないかな?

「アシルの事、何だと思ってる?」

「何って…王子様…?」

だよね…ジャナだもんね。

「ジャナ、アシルは王子様じゃないわ」

「えっ⁉︎」

何を言っているんだこの人は⁉︎
ジャナの目がそう言っている…

待て待て、
それくらい私にだってわかっているわよ。
そういう意味じゃなくて。

「アシルは、ただのジャナの想い人よ」

「ただの、想い人…」

ぼんやりと繰り返すジャナ。
私はそれを覗き込んだ。

「ジャナはアシルの事を王子様だと思うから
不必要に緊張するのよ。
自慢じゃないけど私を見てよ。
天元の事を王子扱いした事なんかないから」

「あー……それもどうなんでしょう?」

ジャナの目が細められていく…
わかってるけども!

「そうね、どうかと思うけど…
でも畏まらずに済むわ。
好きなのに
立場を気にして遠慮なんかしちゃだめよ。
アシルだって1人の人間なんだから
ちゃんと『自分』を見てもらいたいって
思ってるはずだわ」




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