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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第9章 好敵手




睦は目をまん丸に見開いた。
そして、こんな状況だというのに
思い切り不満そうな顔をした。

「…宇髄さん、こそ…私を…」

息を詰まらせて涙をこぼす。
あぁ、俺はこいつを泣かせてばかり。

「私を愛して、ない…っ…今、あなたからは
不安しか、感じな、い…こんな…
抱かれ方、したって…満たされ、ない…っ」

俺の胸に、腕を突っ張った。

「私を…っ、どうしたいのよっ!
手放したいの!繋ぎ止めたいの!
ちゃんと愛してくれるって言ったのに…。
私…宇髄さんでいっぱいにしてって
言ったのに…
不安を、共有したいんじゃ、ないっ…
…確信が、ほし…出来ないなら…っ!」

思い切りつっぱり
俺から離れようとする睦の腕を
力いっぱい引き戻す。

「…っ‼︎」

「…出来ねぇなら、何だ」

「やっ…い、あぁっ!」

大きく腰を揺らしてやると
睦はのけぞって…、でもまだ抵抗した。

「言ってみろ睦」

そうだ、俺は情けねぇよ。

お前の気持ちを繋ぎ止めたいのに
そのお前が他所を向いちまったんなら
好きにさせてやるのがいいのかもしれないと
思うところもあった。
それでもお前が、俺を求めてくれるから、
睦を愛そうと決めたのに、
流れる涙を見てしまったら
俺がお前を苦しめているような気になって…。

結局あそこまで言ってもらわねぇと
心が決まらねぇ。

「やっ、あっあぁ、…んっ」

出来ねぇなら、アイツんとこ行くと、
そう言いてぇのか…。
そんな事、

「…許さねぇ。俺以外が、お前っに、
触れんのは…っ我慢、できね…っ」

「んぁっ!…い…あっ!」

「睦…っ…俺だけ、だと…言え…っ」

首筋に口づけながら攻める。
可愛く喘ぐ睦は
俺の頭を掻き抱く。

「あ…うず、さ…しか…っいらな、いっ…」

こんな状態で言わせても、うわ言レベル。
それでも、真実でなくても言わせたい。




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