第4章 当日 駒場編
男子どころか女子の視線も一斉に駒場に集まった。
「何だよ、だったら農家じゃねえし実習も真面目で頑張ってるし、こんなの茶番だろ!」
「茶番って言う割にはやけに具体的な理由あげてるよな」
視線から逃げる様にそっぽを向いた駒場の肩に山田が腕を乗せてニヤニヤ笑うと、うるさいと言われつつその顔を押し返された。
「他の奴らの紙にも同じお題が書いてあったんじゃね。ほとんどの奴が固まってたろ」
内容がわかっていたら公開処刑に近い。
「まぁ、駒場の気持ちもわからんでもねーけどな」
「クラス内の女子でそういう条件ならは確かに最適だよな」
「でもさ、私なら噂になりかねないのに条件に合ってるからって選ぶのは嫌だな」
駒場に同意している男子にキッパリと拒否するのは過去に八軒との噂で痛い目にあってる吉野。
「だって逆の立場なら八軒じゃん。みんな選ぶ?」
「え?」
「うーん、どうだろ」
話を振られた女子はみな一様に視線を逸らしたり苦笑いをしていた。
「俺、条件揃ってても駄目なのか……」
「そういう意味じゃないよ。みんな変な噂になるのが嫌ってだけだよ」
「八軒は前科があるもんな」
思ってもいなかった方向から攻撃を受けて跪く八軒に御影はフォローするが、男子にも笑われて傷は深い。
「くそぉ、元はと言えば常盤がぁ! あれ、常盤?」
「弁当持ってきたぞ~」
怒りを全てぶつけようと起き上がった八軒の視界に常盤はいなく、キョロキョロしてると数人と弁当の入ったトレイを運んでくる姿が見えた。
「ほい、八軒の分」
「サンキュ……じゃなくて常盤ぁ!」
素直に弁当を受け取ってしまい怒りが空回るする八軒。