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月夜の軌跡【鬼滅の刃】

第4章 鍛錬と最終選別


「そちらの手記、迷ったのですが先に私が中を拝見させていただきました。その内容をお伝えしますので、しっかり聞いていてください」

更紗と杏寿郎が頷くのを確認してしのぶは話し出した。

内容はこうだ。

治癒の力は平安時代から続くものであるが、当時の文献は残っておらず子細は不明。
複数人がその力を開花させる事はなく、力を持つ者も子が産まれるとその力を失う。
その代わりに産まれた子に力が宿るが、それ以降の子には力は引き継がれない。

治癒を故意に行う場合、代償として生活を営む上で自然と消費されるはずの生命の源が必要となる。
また本人の体内の僅かな損傷は即時自己修復される。
その為、力を持つ者は通常の人間より食事の量が多くなる。

重篤なものを治癒する場合、生命の源がなくなり次第、力を持つ者の命を削って……つまり寿命を削って行われる。
それでも足りない場合は自らの血を代償として使うことにより、更に強力な治癒を発動できる。
だが、その際に消費される血は即時自己修復されない。

どの時代でも重宝される能力であるが、本人の人権や命が脅かされる可能性が大いにある為、公に公表せず、身内、その周りに住まうものだけの秘匿とする。
これを破った者は厳しく罰せられる。

というものだった。
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