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月夜の軌跡【鬼滅の刃】

第4章 鍛錬と最終選別


そうして無事に蝶屋敷へ到着し、現在は2人揃って客間に通され、しのぶと向き合って座っている。

「昨日なのですが、いきなり宇髄さんがこちらにいらっしゃいまして、この手記を置いていかれました」

しのぶが差し出してきた本は、相当古く保存状態も良くなかったのか表紙の文字は禿げかけていて読めない状態だ。

「胡蝶様、この本は……」

更紗が破らないように慎重に手に取りながらも、持つ手が震えている。
見覚えがあるのか、その手記を見つめ顔色は青白くなっている。

「宇髄さんによりますと、月神と言う先祖代々不思議な力を受け継ぐ家系の家……の中にあったそうです」

「それは……私の生家、と言うことですか?ですが、この本の状態……」

まるで長年雨風に晒されてきたかのような傷み具合だ。
この様子だと家の中の様子も安易に想像がつく。

「更紗ちゃんの生家だと完全に確定する事は出来なかったようです。ですが周辺の村人の話によると、10年程前まで母親譲りの銀色の髪に柘榴色の瞳を持つ子供がいたようです」

ドクンと更紗の心臓が早鐘を打つ。
確定ではないが、ほぼ間違いなく自分の事だと理解する。
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