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自惚れFall in love

第2章 2FE511を落とした途端俺も恋におちた


2FE511を落とした瞬間、俺も恋に落ちた
「松井さん」
「ああ、係長」
俺は梨沙と梨沙の伯父さんが帰ったこの製造課部品加工係で車会社に発注するためのネジFE511の数を数えていた。
梨沙とさっき2人きりでいたとき、梨沙を抱擁した時に床に落としたこのネジ。
ああ、なんかこのネジ見てるとほんと梨沙に恋して衝動にかられたんだなあって思う。
兵どもが夢のあと。俺もこのネジFE511を落とした瞬間、恋に落ちたんだなあ。
てか、ふーん、FE511という名前のネジらしい。悪くないだろう。
フェフフィーフォーフィチフィチ、なんつって(笑)
今日は梨沙ん家に泊まりに行く。伯父さんにもOKされたし、梨沙のお母さんも電話したらOKしてくれた。早く仕事終わらねえかな。
床にネジを200個近く落とすとは、大変だな拾うの、ああ時を戻したい。
で、ネジを一旦机に置いてから梨沙を抱擁するんだった。
「松井さん、今日中に早くちゃっちゃと発注しないと怒られるんで早くしてください!」
うるせえな、俺より一つ年下のくせに。
てか俺に似てるとか言われてるこの近藤とかいう係長。
俺をスカウトして面接してくれたやつ。
でもなんだろなあ、こいつ絶対、梨沙に目かけてると思う。
むかつく、ああああああ、もう。
時計を見ると午後三時。
定時の午後5時半までもうちょい。
フォれ、がんばれ!
待ってろな、梨沙!
負けねえぞ、近藤!
そして、定時になった。帰るぞ、梨沙ん家はメモに書いてくれた地図でわかる。
この会社から徒歩10分。
うん、近い。
悪くないだろう。
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