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大黒埠頭でKISSをして

第2章 2大黒埠頭でKISSをして~ティータイムデート~


英語でMARINE ROUGE とかいてある白くて美しい船に乗り、午後2時半に私とシュウちゃんは山下ふ頭を出航。マリンルージュの中はとても品のあるレストラン船だった。予約席と書かれた席に2人で座った。窓からは横浜港のスカイブルーの海と、みなとみらい21地区の街並みが見えてとても感動した。神奈川県民でよかったなあ。こんな素敵な県出身なんだ、私もシュウちゃんも。
「俺ってこう見えて小型船操縦免許持ってるから横浜の船のこととか詳しいんだよね」
「ああ、そういう資格持ってるって言ってたよね。なんで資格取ったの?」
「カッコ付けたかったっていうか。まあおなじ横浜市内でもみなとみらいのある中区とは違って港北区だから少しカントリーだけどさ。でもとりあえず横浜人なわけだから船を見ることも多かったし。何となく資格持ってたらいつか役に立つかもねってね」
と照れるシュウちゃん。
「もともとはサッカー選手になりたかったけどでももしなににもなれなかったら小型船操縦士にでもなってたかもなあ」こういう海でね、なんていうものだから今乗ってるマリンルージュも例外ではないのでは?、と思ったらなんとなく不思議な気持ちになった。横浜港で船の運転するシュウちゃんを思い浮かべたり。そんなことを思ってたらケーキセットが運ばれてきた。お上品なショートケーキに大人な味のほろ苦いコーヒーのセット。ベイクルーズしながらのティータイム。なんて優雅で甘いひとときなんだ!「なんかリッチだね」「うん。せっかくの梨沙とのデートなんだもん」彼の微笑みはもう反則ってくらい素敵で。
そんなとき窓から横浜ベイブリッジが見えた。もう大黒埠頭なのか!ベイブリッジ、大黒埠頭、なんて素敵な響きなんだろう。これぞ、THE YOKOHAMA。「ねえ、シュウちゃん、みて、ベイブリッジと大黒埠頭っ」窓からシュウちゃんに目をスライドさせた瞬間、唇を奪われた。同じ船内に乗っていた客たちから「ヒューヒュー」とか「チューだよ」とか「よ、お二人さん」とか歓声とか冷やかしとかの声が!ついにはパチパチパチパチとの拍手とスタンディングオベーションまでされてシュウちゃんと私は
「ありがとうございます」と2人そろって立ち上がって皆さまに挨拶した。周りが落ち着いたのを見て着席。
「大黒埠頭に着いた瞬間キスしたかったんだ!」
「シュウちゃんたら」恥ずかしいけど嬉しかった

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