第2章 BL疑惑
「それって交尾してーって意味の好き?」
「もちろんラブの方です!」
「あははははは!!!何言ってんの小エビちゃん!!!オス同士じゃ卵産めねぇじゃん!!」
「え、違うんですか?」
思いっきり笑い飛ばされてしまった。じゃあやっぱり違うってこと?でもそれだったらさっきのリドルの態度はおかしい。少なくともリドルはフロイドのことを好いてる、と思って間違いないだろう。
「いやいや…何言ってんですか、男同士女同士関係なく好きの気持ちがあればそれでいいんですよ!!」
「やりてーって思うのが恋じゃねぇの?」
「んー、そういう考えもあるかもですけど…好きな気持ちがあれば!!」
「ふーん。んじゃちょっと確認しよーよ。」
「確認?確認って何の?」
「なんのって、恋だよ。」
恋の確認?好きかどうか分からないから、もう一回リドルに会って確かめるってことだろうか。
「小エビちゃん、自習で暇なんでしょ?オレも超暇だからさ~…その恋が金魚ちゃんしか思わねぇか確かめる!!」
「おぉ…まぁ確かにそれははっきりしたほうがいいかも?」
そんなに好きな人が何人もいたら困るところではあるんだけど…でも色んな人に会って恋の気持ちに気づかなければ結果的にリドルだけだ、と思うかもしれない。仕方ない…付き合ってやろう。
「あ、向こうにコバンザメちゃんいる!!」
「あ、ほんとですね、行ってみましょう。」
「オーーイ!!コバンザメちゃーーん!!!」
中庭を歩いているラギーが見える。フロイドは周りの人たちがいないからといって、それなりに大きい声を出して呼びかけた。ラギーもギョッ、として周りに誰かいないか確認をしている。そして私たちのいる二階まで素晴らしいジャンプ力で窓を超えて目の前に現れた。
「おぉ…身軽。」
「しーーっ!!今授業中っスよ。」
「コバンザメちゃん、オレのこと好き?」
「は?」
いきなり本題に入ったな。せっかくラギーが注意してくれたというのに無視か。たださすがラギーというか、こういう突発的なことに慣れているのかスラっと答えてくれる。