第2章 BL疑惑
また勘違いをしてしまってなんと恥ずかしいことか。男同士の恋愛は見分けるのが難しいなぁ…なんて呑気に考える。
「ん!!?いや待ってくれかな…別に相思相愛とかじゃ…」
「いやいや…隠さないでいいんですよ。恋愛は人それぞれだし、なんならイケメンとイケメンの関係なんて最高です。私は応援します!」
ついつい本音が出てしまったが、応援するということは変わらない。というか…イケメン同士のイチャイチャを目の前で拝めるなんて至福以外のなにものでもない。
「フフフ…かなさんは本当に面白いですね。」
「え、面白い…ですか?」
「ええ、そうですね…僕としては貴方の言っていることは、かなさんとなつきさんが付き合ってる、と断言することと一緒なのですが…その場合、どちらが下なのでしょう…?」
んん…来たよ。ジェイドのにっこり笑いながら迫ってくる脅迫。なにが気に障ったのか、後ろに下がりながらあはは、と笑って見せる。もちろんなつきとは付き合ってないし、大事な友達と思っているのでそういう関係ではない。
「先ほど面白い、と言いましたが…いざ自分が、となると面白くなくなるものですね。僕は貴方とずっと一緒にいるなつきさんの方が疑わしいのですが、どうでしょうか?」
「ジェイド…その辺にしてやってくれないか。かなが逃げ腰になってるぞ。」
トレイ先輩、ナイスというように手がグッ、となる。この顔で迫られると何回もされているとはいえ慣れることは無理な話である。
「かなさんにも来てもらって証明してもらいましょうか?貴方とかなさんが付き合っていないことを証明してください。そしたら僕とトレイさんが付き合っている、なんていう戯言は聞いていなかったことにしてあげましょう。いいですね ^^」