第2章 BL疑惑
確かにトレイの言う通り、フロイドとジェイドはずっと一緒でセットというイメージがついてしまっている。というか、ここの双子が一緒にいすぎなんだろう。私を追いかけるときとか、追い詰めるときとかも2人で…ということが多い。……変なこと思い出してしまった。
「トレイ先輩も何かお買い物ですか?」
「あぁ、ケーキの材料が欲しくてな。明日のお茶会では、紅茶のカップケーキを作ろうとおもっていて…そうだ、よかったらかなも来るか?」
「えっ、美味しそう!行ってもいいんですか…?」
「いいぞ。なつきも出席予定だから、2人で来い。」
「分かりました!なつきと一緒に行きます!」
ああ、うれしい。トレイの作ったお茶会用のケーキは絶品なのだ。私は毎回お茶会に出席しているわけではないから、久しぶりに食べれることにワクワクしている。
「話は終わりましたか?」
「ああ、すまんジェイド。」
「ところで僕にケーキは譲っていただけないのですか。」
「お、食うか?」
「えぇ、トレイさんのケーキは絶品だと聞いたもので…ぜひとも食べてみたいです。」
「じゃあ明日多めに作っとくよ。寮まで届けようか?」
「デリバリーしてくださるんですか、ありがとうございます ^^」
2人が話している様子を見るのは珍しい。意外と仲がいいのかもしれない…それにしてもテンポのよい会話だな…よく2人で話したりしているんだろうか。…もしかして、
「…ん?どうした。」
「なるほど…そっちか…いえ、こっちの話です!」
「……ぷっ、」
「ジェイド?どうした、吹き出して。」
「いえ、大丈夫です ^^」
確かに、よくよく考えてみれば…副寮長同士であるし、私が知らないだけで何かしらで接点が多くあるのかもしれない。ところどころつかめない感じが似ているし…もしかしたら…
「なるほどね、そっちか…盲点だった…なるほど。」
「な、なんだ?大丈夫か、かな。」
「はい!大丈夫です!色々とスッキリしました!応援してます!!」
「ん、何をだ?」
「え、そりゃもちろん…お2人の関係を!!」
「か、関係…?」
「最初はアズール先輩とジェイド先輩かなって思ったんですけど…トレイ先輩だったんですね……ジェイド先輩と相思相愛なのは!」