• テキストサイズ

2人の監督生

第2章 BL疑惑


「え、いいんですか…聞いても…」

「えぇ、どうぞ。」

「この前、お2人が図書館で調べものしてるのを見かけて声かけようと思ったら、お2人がその………距離が近くてアズール先輩の顔が赤くなってたから、もしかして…お2人は付き合ってるんですか!!!」

「……はぁ??いや、はぁ??」

全く予想していなかったカミングアウトだったのか、いつもの丁寧な口調が乱れている。メガネもズル、とずれてしまっていた。

「なるほど…それなら競いたくなりますもんね、うんうん。私は応援します!!!」

「おや、何の話をしているのですか?」

「あ、ジェイド先輩。」

「こんにちは、かなさん。」

「ジェイド…」

タイミングがいいのか悪いのか、ジェイドが現れた。アズールは分かりやすく顔を歪める。恋人に向けるような顔ではないはずなのだが、私はその時は気づかなかった。

「アズール、飛行術の練習ならば僕たちも呼んでいただければよかったのに。」

「呼ぶわけないだろ。」

「照れ屋さんなんですよ、アズール先輩は。」

「照れ屋…?それはそれとして、何の話をしてたのです?」

「アズール先輩とジェイド先輩が付き合っているっていう話をしてました!私は応援しますので!」

「………僕と、アズールが?」

私の言葉にぱちくりと瞬きを繰り返したジェイド。コクコク、ワクワクして肯定をする。ジェイドは無言でアズールを見る。アズールは何かジェイドに向かって首をブンブン降っている。別に誰にも言わないのに…

「ふふふ…かなさん、ありがとうございます ^^」

「ジェイドおおおおおおおお!!!」

「これから2人だけの時間なので、アズールを借りてもよろしいでしょうか。」

「ジェイドおおおおおおおお!!!」

アズールはジェイドに向かって声を荒げる。そんなに恥ずかしがらなくても大丈夫だよ。

「え、どうぞどうぞ!邪魔者は去ります!」

「それではまた ^^ アズール、行きますよ。」

「否定を、否定をしろジェイドおおおおおおおお!!!」
/ 138ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp