第2章 BL疑惑
「その否定の仕方が気になる!!え~~、水臭いじゃないですか!!好きな人いるなら言ってくださいよ~」
「好きな人なんていないっスよ、てかここ男子校…ありえないっス。」
「たしかに。あ、でもこっそり付き合ってる人はいそう。というか、レオナ先輩とラギー先輩説が一番濃厚なんですけどね!!」
何を隠そう、私は夢女子の前に腐女子なのだ。いつも一緒にいるレオナとラギー、よくラギーを頼るレオナ。思ってても言わなかったから、この際聞いてしまおうと思ったのに…
「……はぁ????」
「うわ顔怖。」
「なんでオレとレオナさんが…想像しただけでゾッとするっスよ。」
「えぇ~!!まぁ……う~ん、ラギー先輩は人妻的な雰囲気がある。で、レオナ先輩はあの通り王子王子してるじゃないですか。」
「まぁ…そうっスねぇ。」
人妻顔って男子高校生に言う言葉じゃないし、ラギーよりもっとその言葉が似あう人がいるけど…それは黙っておく。
「だからまぁ…みたいな?」
「可愛く言ってもダメっスよ。あーもう、誤解されるくらいなら見せたほうが早いっスね。」
「ん?何を見せる?」
「オレが会話してたのはこの子っスよ。」
スマホを見せてきてくれたので覗く。チャットアプリの名前にはチェカ、と書いてあった。何だ、チェカ君か…と納得するにはまだ早い。相手は子供とはいえ王族なのだ。王族と連絡とりあえるなんて…ラギーもやりおるな。