第1章 アダムとイブ
「意外と上手くいったな。」
「そうだねぇ〜もっと、逆巻さんとこがすぐ近くにいると思ったのに。」
ユーマ兄とコウ兄がそう喋っている。
「……そうだね。」
近くどころか…今日は教室に逆巻の誰も居なかった
あの人の話だと、三つ子がいるって聞いてたのに。
「問題は誰から行くかだが。」
「そこはルキくんからでいいんじゃない?」
「そうだな。様子見もかねて。」
「俺も…それでいいと思う…。」
4人が話しているのを遠目で見ながら、私は別の考え事をしていた。
……イブか。
女である私にはアダムの林檎計画は正直関係無い。
協力はするけど…もちろん、私はアダムになれるわけがないから、みんながやっているのをのんびり見ているだけ。