第2章 逆巻の末っ子
「コウは仕事。アズサはまだだ。」
「うぃ。」
「お疲れ様です…。」
私は、特に何も言わず、イブの隣に腰掛ける。
イブの反対隣にはルキ兄。
「アリス、学校は慣れたか?」
「……まだ。二日目だもの。」
本当は…教室行ってないからなんだけどね。
まぁルキ兄は学年も違うから知る由もないか。
「そうか。」
「お待たせ…。」
そこへアズサ兄も車に来たので、私達の車は走り出す。
「イブ…疲れた…?」
「う、うん…。」
イブは私の隣に座ったアズサ兄と私を挟んで話していて、ルキ兄は読書、ユーマ兄は肩を回している。
……誰かがすぐ近くにいるっていうのも全然慣れないな。
まだ…アダムの林檎計画は始まったばっかり。
……出来るなら、早く遂行して欲しい。
私は心の中でそう思ってしまった。