第2章 逆巻の末っ子
結局、全ての授業が終わるまで、私と逆巻スバルはずっと図書室に居た。
たまに逆巻スバルが話し掛けてきて、私がそれに適当に答えるだけだったけど。
終わりのチャイムが鳴ると、逆巻スバルは「またな。」とだけ行って、図書室から出ていった。
……またなってまた来るつもり?
静かにしてくれるなら、別にいいけど…今日みたいに話し掛ける事はあんまりしないで欲しいな。
私も読んでいた本を全て戻して、図書室を出た。
「あ、ユーマ兄。」
車へ向かおうと歩いていると、途中でユーマ兄と会った。
「あぁ、アリスか。
帰るか。」
「……うん。」
私は、いまだに…他の兄弟達に壁を作っている。
結局…まだ出会って全然たってないし。
お互いの話も一切してないし。
……別に仲良くなりたい!とも今のところは思っていない。
ただ…アダムの林檎計画。
それを遂行するため、私は協力している、と言っても過言ではない。