第1章 アダムとイブ
家に戻ると、コウ兄がお出迎えしてくれた。
「おかえり〜」
「……ただいま。」
この感覚もまだ違和感を感じてしまう。
今まで…1人でなんでもやってきた私にとっては、家で待っている人がいるっていうのが…凄く温かく感じた。
「もうルキくんが監視に入ったよ。
エム猫ちゃんの部屋はあそこだって〜」
コウ兄は、イブの部屋へ案内してくれた。
「ありがとう。」
私は、荷物をイブの部屋の中へ入れた。
おそらく、今はルキ兄の部屋に居るのか、イブは居なかった。
……本当にルキ兄達の誰かがアダムになれるんだろうか。
私の中でそこだけがずっと心に残った。