第1章 はじまり
「美雲は母さんに似たところがある。優しい反面自分をあとまわしにする。自分の気持ちを見失うな。見失ってしまうなら美雲の気持ちを分かっていてくれる人を見つけるんだ」
「、、、お母さんでいうお父さんみたいな人だね」
「父さんが本当にそうできていたかは分からない」
「お母さんに必要不可欠な存在だよ」
「、、、そうなれているのなら良かった」
「私にもそんな存在見つかるかな、、、」
ポツリポツリと続く会話。
「みつかるさ。美雲は優しい子だ。その優しさを必要としているひとは必ずいる。美雲を大切にしてくれる存在を見つけなさい。どちらか一方だけではなくて互いに支え合える相手を、、、。美雲が添い遂げる相手を見つけて幸せになる姿を見届けたかったが、それはできない、、、だけど父さんはこれからもずっと美雲の幸せを願ってる」