第18章 築く -音-
「女に持たせる重さじゃねぇな。」
やたらに張った声が響く。その顔を見るには見上げなければいけない位の大男だ。
「宇髄さん!!」
「よぉ!期待のルーキー!冨岡はこんな大荷物も運んでくれねえのか?冷たい男だねぇ〜。」
「今日は休みだったので、買い物に来てたんです。でもちょっと買いすぎちゃいました。」
はははと笑って見せる。
「ふらふらと味に歩きやがって。柱候補ならもっと派手になりやがれ!」
宇髄が豪快に笑うと、額当ても揺れ、日を浴びてぎらぎらと輝く。
「宇髄さんはいつも輝いてますね〜!」
「俺様は派手派手だからな!意識せずとも常に輝いてる!」
人通りの少なくなった道に2人の笑い声が響く。
「任務終わりで時間あるから、家まで運んでやるよ。」
「いやいや!任務終わりでお疲れのところ申し訳ないです!自分で運べるので大丈夫です!」
「お前、俺様を誰だと思ってんだ??」
鋭い目でジロリと見つめられる。思わず肩をすくめた。
「…じゃあ、お願いします。」
「そうそう。女は甘えてりゃーいいんだよ。」
ずかずかと進んでいく宇髄と他愛もない話をしながら道を進んだ。
話の中で奥さんが3人いることには驚いたが、時折見せる気遣いは頼もしい男らしさがある。奥さんと仲よさそうですねと笑えば、あったりめーだと笑顔で返された。