第15章 柱合会議
「お前が十二鬼月を倒したのか!どんな派手な奴かと思っていたが、なんか弱っちそうだな!笑」
御屋形様が退席された後、宇髄に頭をポンポンと叩かれる。座っているときから分かっていたが、なかなかの大男だ。
「きゃー!美雲ちゃん!可愛いわ!私のことは蜜璃って呼んでね!」
美雲の手をとり、ぴょんぴょんと甘露路が跳ねる。
その姿を伊黒が目を細めて眺めている。
「うむ!強き隊士が現れるのはとても良い事だ!さぁ、白石少女、自己紹介をするのだ!」
煉獄にズイズイと背中を押されて、前に立たされる。どうしていいか分からず困っていると不死川の姿が見えたが、その視線は外に向けられていて、こちらを向く事はなかった。美雲はなんとか声を絞り出す。
「あ、えっと、白石美雲です。親を鬼にされ、冨岡さんに助けて頂きました。私も人々を助けたいと思い、鬼殺隊に入りました。入隊して半年になります。至らぬ点も多いかと思いますが、ご指導のほど宜しくお願いしますっ!」
美雲がお辞儀をすると、数名を除いてパチパチと拍手をしてくれた。
「うむ!上出来だ!!」
煉獄がニコニコと明るい笑顔を向けてくれる。その笑顔につられて美雲も笑顔が溢れる。太陽みたいな人だ。
「笑顔も可愛いわ!(キュン)」
柱たちの個性的な人柄に、美雲の緊張は半ば無理矢理解されていく。ワイワイとする中、美雲はするりと輪を抜け、不死川のもとへ寄った。
「…あの、不死川さん。」
視線は相変わらず外に向けられたままで、返事はない。