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【鬼滅の刃】 彷徨う水面

第2章 消えた雨粒




なるべく早く家に帰ろうと足を進めたが、無我夢中で走ってきた道のりは思っていた以上に長かった。
降り続く雨、ぬかるんだ道、傷ついたこころ、、、足取りは重い。それでも何とか家に着いた頃には戌の刻に差し掛かろうとするころだった。あたりはすっかり真っ暗だ。




家から漏れる灯りがみえて、母の顔が浮かぶ。




(、、、よし、いつも通り帰るんだ、、
仕事から帰ったかのように、、、いつも通りに、、)




気持ちを切り替えようと、自分に暗示をかけるように言い聞かす。




深呼吸をして、家に向け一歩踏み出す____




( えっ? )




それまで降り続いていた雨が雹にでもなったのかと思うほど、急に冷え込む。寒さで身体が縮むようにギュッと震える。
身体に降りつけるのは確かに雨だ。それでも確かに空気が冷たくなった。




月明りの当たる我が家が 不気味な雰囲気を帯びているように感じた。




不安を感じながら凍りそうな空気の中を家に向かって進む。息を飲んで、扉を開けた_____


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