• テキストサイズ

【鬼滅の刃】 彷徨う水面

第12章 弟子入り志願




(…そこだっ!)



美雲が刀を振ると鬼の呻き声が上がる。しかし、急所を仕留める事はできておらず、鬼はフゥフゥと言いながら傷を治癒していく。
鬼はニヤリとまた笑うと、美雲に向かって突進してくる。それをひらりと身を翻し躱す。鬼は方向転換をし、また突っ込んでくる。躱す事は出来るが、鬼の素早い動きに体勢を整える暇がなく技が出せない。



他の隊士は目視で鬼を確認する事が出来ず、助太刀しようにも手が出ない。



(…こんな時、不死川様だったら…)



美雲はこれまでの任務で見てきた不死川の動きを真似る。身を翻した後、体勢を整える動きの反動さえ技の威力にする。鬼の技を避け、着地した瞬間に技をだす。



「水の呼吸 玖ノ型 水流飛沫・乱」



美雲が着地するよりも前にゴトンと鬼の首が地に落ちた。スッと着地し、カチン、と刀を鞘に収める。
鬼の姿が消えて行くのを確認して、動けずにいた隊士達もほっと肩を下ろした。しかし、その安心は一瞬で消え去る。隊士達に怒号とキツイ眼光が突き刺さる。



「手も出せなかった奴らは今まで何やってたんだァ!?」



怒りの形相で近づいてくる不死川に、「すみませんでしたーーッ!!!」と泣きながら逃げて行く隊士。その場に不死川と美雲だけが残る。
不死川はちらりと美雲に目を向ける。

/ 230ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp