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【鬼滅の刃】 彷徨う水面

第12章 弟子入り志願




その後、美雲の身の回りには明らかな変化があった。
あてがわれる任務が合同任務しか来ない。しかも、その合同任務に風柱 不死川実弥がいつもいる。
他の隊士も含め複数名で任務に当たるときもあれば、不死川と2人きりの時もある。強い鬼の可能性があるから柱が呼ばれているのかとも思ったが、明らかに雑魚鬼のこともあった。



不死川の恐ろしい眼光、圧倒的な威圧感で、いつも以上の任務の緊張感は高まる。鬼に対する恐怖より不死川に対する恐怖でガチガチになってしまう隊士もいた。



そして不死川は決まって、
「俺ひとりで十分だァ!お前らは下がっとけェ。」と言って1人で鬼を倒してしまう。あまりの強さに、合同任務にする必要があるのか疑問符が飛ぶ。



不死川の戦いを目の当たりにし、その強さに思わず嘆息する。戦い方を見ていて美雲はある事に気づく。
その刀さばき、太刀筋、身のこなし、全てがこちらから見えるようになっている。不死川がまるで"見て学べ"と言わんばかりに手本を見せてくれているようだった。



来る日も来る日も、不死川のそのやり方は変わらなかった。
他の隊士が任務に不死川がいると分かると「今日は休みみたいなもんだな、ラッキー」なんて怠け口を叩く者も現れる中、美雲は不死川の技術を学ぶべく、不死川の一挙手一投足を目に焼き付ける。



軽やかな身のこなし、攻撃の緩急、正確な太刀筋、相手の攻撃察知からの回避、そして飽くなき鬼への執念。
不死川との任務の日々は、刀を握る実践はないにしても、学ぶ事しかなかいものだった。


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