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【鬼滅の刃】 彷徨う水面

第12章 弟子入り志願




美雲の階級は現在"丁"。
目標の甲まで3つ階級を上げる必要がある。鬼殺隊に入隊してもう少しで半年になる。半年で丁になる事もなかなか無いが上には上がいる。噂では現霞柱は刀を持って二月で柱になったらしい。そんな秀でた才能は無いから、地道に実力を叩き上げるしかない。
しかし、下の階級からどんどんと昇級する事とは訳が違う。階級が上がれ上がるほど求められる力は大きくなり、階級は簡単には上がらない。



がむしゃらに任務を遂行した。だが、一向に階級が上がることは無かった。過ぎて行く時間、上がらない階級。自分の実力はここだと思い知らされる。



今夜も鬼の情報が出ている場所へ任務に向かう。被害の情報が多く集まっていたので、今回は合同任務だった。
隊士5名に柱1名。呼ばれた柱は不死川実弥だった。
現れた鬼は聞いていた情報とは全く違い明らかな雑魚鬼で、不死川の一振りで呆気なく首は斬られ任務終了になる。



集められた隊士が強面の柱から逃げるように「ありがとうございましたッ」と早口でお辞儀をしながら逃げるように解散していく。



その中で不死川と美雲の目が合う。美雲の顔を見ると不死川はズイズイと近付いてくる。



「稽古つけてくれと大口叩いてた割にはちっとも来ねェなァ!所詮それまでだったって事かァ?」



煽るように不死川は美雲に言う。美雲は身体の横で拳を握る。言い返す言葉が無かった。
黙っている美雲に不死川は鼻をフンと鳴らす。



「…お前の意気込みは所詮そんなもんかァ?今の階級はァ?」



「…丁です。」

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