第11章 再会
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身体が重い。動かそうともビクともしない。
身体を引っ張りあげられる感覚につられるように意識が清明になる。ゆっくりと、瞼を開けた。久し振りの光が目にしみる。目の前には知らない天井が見える。身体を起こそうと思ったが、力が入らない。目線だけで辺りを見回した。
辺りには真っ白なベッドが数台。処置カートのようなものに薬が載っている。
記憶を辿り、不死川さんが言っていた蝶屋敷にいるのだろうと何となく予想する。生きている、その事だけははっきりしていた。だが、この鉛のように重く動かない身体の状態は助かったと言えるのかは不明だった。
かけられているいる布団の傍らがもそりと動く。そちらに視線を向けると、女の子の顔が3つ並んでこちらを見ている。
「…目を覚まされたのですね!!」
「二月意識が戻らなかったんですよ。途中状態がすごく悪くなった時もあって…。それはしのぶ様も青ざめるくらいで。三日三晩処置をした時もあったんですよ。」
「意識が戻ったこと、知らせてきます!」
次々と声をかけられ、思わずきょとんとしてしまった。涙ぐみながらながら話してくれる姿は、美雲が目を覚まさなかった間、とても心配してくれていたのだと分かる。
パタパタと3人が走って、部屋を出て行く。
しばらくすると、こちらに向かってくる足音が聞こえる。先ほどより人数が増えている。