• テキストサイズ

Mia angela【リゾット・ネエロ】

第2章 アジトにて


リゾットside
「融通が効かないねぇリーダーは。」
突然、ドアを開けて入ってきたのはメローネだった。
「おや…ジャポネーゼのお客さんかな?あんたが女連れ込むなんて、初めてじゃないか?」
「…借りがあった。それだけだ。」
誤解を生むような言い方をする奴だ。
メローネが何か言いた気にニヤリと笑う。
そしてこちらに歩いてきて、ベッドサイドにしゃがんだ。
すると
「…っ!」『!?』
突然、夢主の手を握った。
『あ、あの…』
「シニョリーナ。ボスの元へ帰れない理由は、痴情のもつれってやつかな?」
夢主がメローネの言葉に顔を真っ赤にして俯く。
本当にそうなのか…?
まさかボスと深い関係が…あるのか。
『…別にジョルノとは、付き合ってません。』
「そうかい。」
そう言ってふっと笑うメローネ。何故か少し、胸を撫で下ろした自分がいることに気付き驚く。
そうだ…ボスの女だったら色々面倒なことになる。それで安心したんだ。
「分かってると思うけど、リーダーも意地悪で言ってるんじゃあないよ?暗殺って仕事は常に危険が伴うからね。君にも、僕らにも。」
夢主がベッドのシーツをぎゅっと握りしめた。
『…そうですよね。』
そう言って、立ち上がろうとする夢主。
「えっ、ちょっと君!」
言うまでもなく小さな身体はふらついて、俺はその身体を支えた。
ふわりと甘いシャンプーの香りが鼻を掠める。
「どこへ行くつもりだ。まだ安静にしてろ。」
『あの家に戻ります。暗殺チームの皆さんに、これ以上迷惑かけられません。』
「あの家だと?めちゃくちゃじゃあないか。
それにまた直ぐに狙われるぞ。」
『私はあそこしか居場所がないんです…っ…』
そう言って俺を見つめた夢主の目には涙が浮かんでいた。


/ 13ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp