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ー 甘美な甘さと熱の疼き ー 《リヴァイ》

第8章 愛とこの熱さと温もりの意味【前編△】


険しい顔をして見つめてくる兵長に私は自然と自分の体や首元に手を当てる。

ツキリと今まで忘れていた痛みに顔を少し歪めれば、兵長はまたチッと舌打ちしそっと噛み跡のある首元に手を置いてきた。


「っ…!」

「痛むか?…まだ治ってもねぇのに何故またした?ここだけじゃなく…ここも痣みたくなってる。」


指先で胸元にある噛み跡の痣に触れながら聞いてくる。


「…っ、それは…特には…」

「理由はねぇってことか?」

「…はい。でもハンジさんに手当てして貰ったとこには悪化させるようなことはしてないですし…大丈夫です…」

「…そういう問題じゃねぇだろっ。悪化させるようなことしなかったら他に付けるのはいいのか?体を何だと思ってるっ。」


兵長が怒りを含んだ声で私を叱責する。
どうして…そんなにも怒ってるの?

頭が混乱して唖然と兵長を見つめるしかない。

そんな私に兵長は小さく息を吐き体を優しく摩ってくる。


「…とりあえず他に付けられた傷跡あるなら見せろ。また放置されたらたまったもんじゃねぇからな。」

「…あ、他は…腕とお腹…とか太腿…」


体に掛けてある掛布を下へずらし兵長に腕を差し出し、体も傷跡が見やすくするように見せる。

それを兵長は顔色一つ変えず、一つ一つ傷跡を確かめて…
出血や挫傷が無いのが分かるとホッとした顔付きになった。


「…今回はそんなに酷い跡は無いが念の為、ハンジにしっかり診てもらえ。」

「あ…はい。」

「…お前、今までずっと寝てたのか?」
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