第8章 愛とこの熱さと温もりの意味【前編△】
翌日。
ゆっくりと瞼を開けると側にはもう彼は居なくて。
シーツは相変わらず情事の跡を残したまま。
体は抱かれ過ぎたせいで気だるく、腕を動かすのも億劫で…。
ぐったりとシーツに身を預けていると運悪く自室の扉がノックされた。
誰…?
確か…今日はお休みのはず、、
もうこのまま寝ていたいのに…。
体のあちらこちら痛くて、少し腕や胸元を見てみれば噛み跡やキスマークやらが散らばっていてとても見せられるものでは無い。
居留守…使おうか、、
そう思った瞬間、ガチャリとドアが開いた音がして一気に頭が覚醒する。
え…?ひょっとして彼が戻ってきた?
もうこれ以上は相手出来ない…。
心臓がドクドクと高鳴る中、体を何とか起こして様子を見ていれば寝室へ入ってきたのは_____
「…?」
「っ…ぇ、兵長…」
上官のリヴァイ兵長が目を見開き私を見つめて立っていた。
嘘、、なんで?
「…これは一体どういう状況だ…?」
「え…あ、すみません…また気持ち悪いものを…」
そう言って掛布を手繰り寄せ胸元へと引っ張る。
すると兵長がいきなり軽く舌打ちをし私の元へ来ると掛布を取ってふわりと体全部を包みように掛け直してくれた。
「…!兵長…?」
「そんな事はどうでもいい。それよりもまた噛み跡増えてるじゃねぇか。」