第3章 ヒミツの時間 *【現パロ・兄妹】
自嘲気味な笑みと何処か不安そうな表情に私は胸が締め付けられる。
幻滅?そんなの…するわけないっ…!
私はお兄ちゃんの首に両腕を回し勢いよく抱き着いた。
その反動でお兄ちゃんは軽く体が揺れるがすぐバランス良く姿勢を保ち私を抱き留める。
「っ…おいっ…」
「…幻滅なんてする訳ないじゃん…寧ろ…そうしてよ。私はお兄ちゃんのものなんだから…何処にも行ったりしないし一生お兄ちゃんと生きていくんだからっ…!!死ぬまでずっと…。てか…」
バッと体を離しお兄ちゃんの目を見ながら強く言葉を放つ。
「お兄ちゃんこそ浮気したり他の人のとこ行くなんて許さないからっっ!!!それくらいっ…私っ…お兄ちゃんの事が好き…」
涙で視界が歪み、留め切れなかった雫はそのまま頬を伝って流れていく。
お兄ちゃんは私の言葉に驚きを隠せず目を見開くが、スッと目を細め嬉しそうに口元を緩めた。
「…そうか…。ありがとうな。それに浮気なんかしねぇから安心しろ。お前だけ居れば他の奴なんかどうでもいい。お前以外の女可愛いとも手を出してぇとも思わねぇよ。」
そう言って私の首元へ顔を埋めて唇で肌を軽く食む。
その感覚にピクリと体を揺らせば、温かい舌がペロリと舐め上げた。
「…っ…お兄ちゃんっ…」
「…これからじっくり分からせてやる。」
そして耳元へ移動して艶やかな低い声色で私に囁く。
「お前が欲しい。…続きしてもいいか?」
誘うような声と言葉にドキッとしながら小さく頷くと抱き締めたまま私の頬へキスを落とした。
これからいよいよお兄ちゃんに抱かれるんだ…。
「…まずは抜くぞ。中が傷ついていねぇか確認する。」