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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第75章 折れない心


「義勇、これは私が白藤から預かっていた手紙だ。不思議な事にあの爆発に巻き込まれることなく、君に今届ける事が出来る事こそが奇跡だ」



耀哉がそう言って冨岡に手紙を手渡す。



カサ。



懐紙を広げると、藤の花の香りがした。

彼女の香りだ。



『義勇さん


私の身勝手な願いを書きます事をお許し下さい。

鬼との最終戦。

もしも私が敵の手の内に堕ちるようならば、貴方に頸を斬って欲しい。

貴方の腕の中で安らかに眠りたい。



死にたくない。貴方と共に生きたい。

でも、私は長く生きすぎていて。

もう、この体が持たないのです。

ごめんなさい、ごめんなさい。

貴方を遺してしまう。

背負わせてしまう。

ごめんなさい。



貴方は貴方の為に生きて下さい。

私の事は 覚えていなくてもいい。



願わくは、来世では共にーー』



「義勇?」

「白藤……」



進もう、前へ。

彼女がそう望んで居るのならば。

目指す先は、共に歩む未来へ託してーー




ーバッドエンド① 完結ー

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