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鬼滅の刃R18 藤の花嫁

第75章 折れない心


『共に逝こう』

「そうですね。私も、共に眠ります……」


白藤がゆっくり瞼を閉じる。





ざあっ。


春一番のような強い風が吹いた。



空気が変わり、言い争っていた不死川と冨岡もふと押し黙った。


傍らに居た白藤がいつの間にか瞼を閉じて眠りについている。




「白藤……?」


彼女からの応えは無かった。

ただ、その寝顔が安らかで、その場にいた誰もが息を飲むような美しさだった。

そう、まるでーー



「藤の花嫁のようだ……」


煉獄が呟き、少しして。


陽光と共に彼女の亡骸は消え去った。



その後。



彼女の亡骸が最後にあった場所から新たな木の芽が出た。

藤の若木らしい。




最終戦が終わり、鬼のいない世界となったが。

一人だけどうしても表情の冴えない男が居た。



「冨岡さん!!御館様がお呼びだそうですよ」

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