第75章 折れない心
「炎の呼吸 伍ノ型 炎虎・改 跳梁跋扈!!」
「恋の呼吸 伍ノ型 揺らめく恋情・乱れ爪!!」
他の柱も不死川は風で逃げ道を塞ぎ、伊黒は周囲から攻撃をねじ込んでいく。
「風の呼吸 伍ノ型 木枯らし颪!!」
「蛇の呼吸 肆ノ型 頸蛇双生!!」
その最中、冨岡は善逸、伊之助と共に炭治郎と白藤の元へ駆け寄った。
「白藤!!」
「義勇さん……」
「うわぁーん、炭治郎ー!!」
「泣くな、モン逸!!」
「ごめん、二人とも……それと、白藤さん。ありがとうございます。俺……俺……」
炭治郎がにの句を告げなくなる。
「大丈夫です。この戦いが終わったら、ちゃんと聞きますから。だから、行ってください。炭治郎君、善逸君、伊之助君。それと、義勇さん。みんなで勝ってください」
ああ、この笑顔に何度も救われたんだ。
「白藤」
「はい」
「必ず、戻る」
「はい。ここで見ています」