第75章 折れない心

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白藤が語った話が事実だとするならば、蘆屋道満が無惨を鬼にした元凶であり、真の敵であることを意味している。

だが、そうだとするのならば、鬼殺隊は鬼だけでなく、人を斬らねばならない。

以前の鬼殺隊ならば、迷いなく切り捨てることも出来ただろう。

だが、禰豆子と白藤の存在を有する今、踏ん切りを付けられない者もいる。

発言のせいか彼女の横に道満が近づいたが、誰も反応出来なかった。

冨岡は己の不甲斐なさを感じながら、彼女を魔の手から引き離そうと刀を振るう。

痣の出現した冨岡の鋭い斬撃の威力に、さしもの白藤も驚く。

冨岡に間合いに入るなと言われ、彼女はしゅんと項垂(うなだ)れる。

冨岡にしては珍しく、言葉の意図を改めて伝えると彼女は頬を赤らめた。

そこに宇髄のちゃちゃが入る。