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Honey Strawberry【BL】

第2章 思いの交差


まずは、友達のことから。

実は俺が小6のとき、友達の1人の
白血病の子の病状が悪化した。
副作用で髪の毛とかも抜けちゃったり…
『髪の毛なくなって、可愛くないでしょ』
俺はなんて言えばいいのか分からなかった。
「そんなことないよ」
これぐらいしか言えなかった…
何か言って、マイナスになったら、
もっと重くなるんじゃないか…
怖かった…

そんなある時、その子から電話がかかってきた。
その時言われたことが、忘れられなくて
『私、死のうと思ってる。』
そう言われた。
『病気に負けて死ぬのは嫌だから』
『だったら自分から死を選んで』

『病気に勝ちたい』

俺は何も言えなかった。
だってさ、「生きて」っていうのは残酷じゃん。
「そっか」としか言えなかった。
背中を押すことしかできなかった。
俺は、何が幸せなのか分からなかった。
その後、その子が自殺を図ろうとするんだけど
なんとか弟さんがギリギリで助けられたけど。
死のうとしたけど、助かった。
そしてなんと、後遺症も回復して
無事、退院ができた。

でも俺は、俺があの時止めなかったこと
もし、弟さんが自殺を止められなかったら
そう思うと、俺から連絡はできなかった。
生きていた未来を、俺が…
怖かった。大変なことをしてしまった。

元気で生きていると思う。
もう会えないけど、元気で生きていてほしい。
そんなこんなで、中学に上がり、
ガンの子の方は、中学に上がってから亡くなった。


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