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The end of the story 【ツイステ】

第1章 mirrorハプニング!




「少々予定外のトラブルがありましたが、入学式はこれにて閉会です。各寮長は新入生たちを連れて寮へ戻ってください」

これで入学式は終わりか。この後は確か…ディ…ディア何とか寮の人が来るんだっけ?
やばい。知ってるゲームなのにストーリーと出てくる人物の名前が思い出せないなんて。

「……ん?そういえば、ディアソムニア寮、寮長のドラコニアくんの姿が見えないようですが」
「アイツが居ないのは、いつものことだろ?」
「あれ?もしかして誰も、式のこと伝えてないのか?」

あ、ディアソムニア寮か。って…………いやいや。入学式っていうのは新入生を先輩たちが迎える大事な行事なのに寮長の一人に式のことを伝えないって……それって仲間外れにしてるわけじゃないんだよね。
部外者の私もそれには呆れる。

「そんなに言うなら、アンタが伝えてやればよかったじゃない」
「うーん。でもオレ、アイツのことあんま知らないんだよなー」

ということは近づきにくいような人なんだ。全然容姿を思い出せない私からすると容姿を勝手に想像することしかできないけど。何となく何処かの美しい三日月と呼ばれる刀を思い出した。あんな感じかな……。
神様みたいな美しさがあるとやっぱり人は近づくのが、恐れ多いと感じてしまうし。ざわざわと上級生以外は怖がっている様子だ。

「おぉ、やはり……もしやと思って来てみたが、マレウスはまだ来ておらなんだか。また式典の知らせが届いていなかったとみえる」

突然現れた生徒に上級生………寮長たちはそこまで驚いていないようだ。あの人も生徒…かな?同じ服を着ているし。
古風な喋り方なのに背が低めでああいうタイプって結構年齢は上だったりするんだよね。と大分失礼なことを考えてしまった。

「申しわけありません。決して仲間外れにした訳じゃないんですよ」
「どうも彼には、声をかけづらいオーラがあるんだよね」
「まぁよい。…ディアソムニア寮の者はわしについてくるがいい。あやつ…拗ねていなければいいが……」

拗ねるなんて……まるで眠れる森の美女の招待を忘れられた魔女?のようだなぁ。それぞれの寮長たちが新入生を連れて鏡の間から出ていくのを見送るとようやく私とクロウリーさんだけが残る。
好きなゲームの世界のイベントを生で見れるだけでも嬉しかったけど、帰ろうとしても帰れないんだよね。私が主人公ポジにいるなら…。

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