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The end of the story 【ツイステ】

第1章 mirrorハプニング!



「どこにもない……」
「え?」
「この者のあるべき場所は、この世界のどこにも無い……無である」

ですよねー。何となくそうなるんじゃないかと思ってたよ。あり得ないとぶつぶつ呟くクロウリーさんを横目に私も闇の鏡に向かって話しかけているが、沈黙が続く。この世界の何処にもないというのは当たり前だ。なんせ、全くの別世界から来たわけなんだし。

「私が学園長になってからこんなこと初めてです!貴方、一体何処から来たんです?!」
「海に囲まれた島国で日本という国です」


ついでにオタクの聖地です。

私は心の中で更に付け足した。

「……そんな名前の国聞いたことがありませんね。その変わった名前からして極東出身かと思いましたが、そのような国は存在しませんし……私は世界中からやってくる生徒の出身地は全て把握していますが……日本という国は初めて聞きました。……一度図書館で調べてみましょうか」

**

「やはり…ない。世界地図どころか有志以来何処にも貴方の出身地の名前は見当たりません」
「やっぱり。あの先ほどからずっと言おうと思っていたのですが……」
「?何でしょう」
「こことは違う世界から呼び寄せられたんじゃないかと思うのですが……私の世界には魔法が存在しないから」

魔法なんて物語の中のフィクションで登場するものだと伝えると、何ですって?!と大声で返され、私は思わず耳を押さえた。うー。まだキーンとしてる。うるさいと無言でクロウリーさんを睨んだ。

「おっと……すみません。それにしても異世界……ですか。魔法がないなんて確かに異世界の可能性が高い」
「私みたいに魔法が使えない人はこの世界にもいるんですよね?」
「まぁいるにはいますが……魔法を使った方が便利なのでどんな辺境でも魔法は欠かせません。それにしても身分証明になるものも見た感じ持っていませんよね…」

元々着ていた服は何処かに消えて全く別の服が着せられていたので。財布も一緒に消えている。トリップ系統の小説はよく読んでいたけど、自分が実際にそうなってみるとその苦労がわかる。
正直に何もないと首を振った。

「困りましたね……魔法の使えない生徒をこの学園に通わせるわけにはいきませんし」
「まさか、野宿しろってことですか……」
「無一文の若者をそんな簡単に寒空の下に放り出しませんよ。私、優しいので」

だから自分で言うなよ……。
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