第5章 第5話 天下五剣@
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千歳視点
寒い。身体がひどく重い。
あぁ、熱でも出たのか。
ここの本丸に来てから、正直気力ばかりを使わされて、疲労が溜まっていたのには自覚がある。
誰の腕の中だろう。
温かくて安心する。
そう言えば昔、小学校に上がる前にヒドく高い熱を出した事がある。
あの時、ジジイの膝に乗せてもらってぐっすり眠ったなぁ。
チリンッ。
鈴の音だ。
こんのすけが起こしに来たのか?
生憎と目も開かないし、身体もいうことをきかない。参ったな。
「あなや。これはこれは、嬉しい誤算だな」
聞き覚えのない声だ。一体、誰が?