第2章 翌朝しおり事件
一人廊下を歩くエレンは頭を働かせていた。
あのときの食堂の只者じゃない気配…
リヴァイやミカサのように気配に過敏ということでは無いがあの気配は異様だった。
しかも何故あんな時間までそいつは張り込んでいたのか。
調査兵団全体のスパイ…いや、エレンの予想では違う。
そいつはミヤビを監視していた。
今まで気配を完全に消していた抜かりのないやつがなぜあのとき音を立てたか
…しおりに動揺したのだ。
1回思えてしまったらそれしか考えれない。
絶対にそいつを見つけ兵長や団長の元に突き出してやる。
あばよくばミヤビさんに認められたい。
無駄な正義感がエレンを動かすのだった。