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【鬼灯の冷徹】あの世の行い気をつけて【トリップ長編】

第3章 地獄の沙汰も色次第?


ズルズルと怒り心頭の鬼灯様に引きずられながら(恐らく)閻魔大王のいる法廷へ向かっております。
あの後の事をダイジェスト風に纏めますと…
鬼灯様激怒。「反省が足りないようですし、疑惑点もあるので閻魔大王の前でお話し願います。」と言ったと思ったらあっという間に袖口から縄を取り出し、私を軽く縛ったと思えば(余りの速さと手際の良さに感心していて抵抗し忘れてました。不覚)おそらく唐瓜さんと茄子くんと思われる子鬼さんと二言三言話し、まるでペットの散歩でもするかのような雰囲気で縄をひかれ歩きだし…今に至ります。
・・・何だろう、そんなに嫌じゃない。
道中事務的に生年月日、名前、ここに来る時の状況、何時頃自分の存在を知ったかなど聞かれましたがそれ以外は何もしゃべらず…沈黙が重いです。
現実逃避ぎみに妄想していればいつの間にかに純和風とも中華風ともいえない不思議な建物の中を進んでいて。時折極卒…おっと、獄卒さんが鬼灯様に挨拶していますが、特に私を見て驚いたりしません。
やはりよくある光景なのでしょうか、コレ。
そうやってぼんやりと考えていれば(時折立ち止まりそうになるので何度か鬼灯様に睨まれつつ)とても見覚えのある、広くて天井の高い部屋に通されました。見上げるほど高い机の上には、これまた見上げるくらい大きな体で書類の処理をしている閻魔大王の姿が見えます。
「大王、ちょっと浄玻璃の鏡使いますよ。リモコンどこですか。」
その声に書類から顔をあげた大王は机の上の書類を少し動かしてしばらくゴソゴソとしたと思えば
「ああ、あったよ。ところでキミが連れてきた亡者がなにかしたのかい?」
と言いながらよくあるTVのリモコンに似たものを鬼灯様に手渡しました。あ、ちなみに私はこの部屋に入った時点で大黒柱みたいな立派な柱に縄の先をくくられて「コンビニの前のポールに縛り付けられた犬」状態になってます。
「ええ、なぜか私の名前を知っていましたので念のため調べてみようかと思いまして。」
手際良く再生時間を探す鬼灯様はさすがやり手の書記官!hshs!とフィルター掛けて見たいのですが何分自分の今後が決まるようなこの状況で早々悦をこぼす訳にもいかず…困った挙句、私は閻魔大王に救いを求める眼差しを送ってみました。
閻魔大王から帰ってきたのは、憐れむような眼差しだけでした・・・。

Oh MY GOD!

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