• テキストサイズ

【鬼灯の冷徹】あの世の行い気をつけて【トリップ長編】

第3章 地獄の沙汰も色次第?


やぁ、テンションMAXな私神楽坂 葎華はある日突然井戸からの謎の光に包まれたと思ったら、どうやら死んだらしく今や聖地となりつつある地獄にやってきてしまったようです。
目の前には精悍な顔つきで私の事を見下ろす鬼灯様の姿が、嗚呼もう幸せすぎて夢みたい。
「ハラショー!!ハラひゃぁあ?!!」
叫んだ瞬間、鼻先に金棒がつきたてられる。前髪が数本、はらりと舞い落ちた。一気に錆びついたように動かなくなった頭を動かし仰ぎ見れば
「貴方、いましがた強深瀬を渡ったばかりの亡者ですよね…どこで私の名前を知りましたか?」
眉間に皺を寄せ、まるで射抜くような厳しい視線を送る「鬼」の姿が確かに瞳に映りました。
怖いってもんじゃねーよ!白澤様が血ィ吐いたのも頷けるよ、この視線に耐えられるわけないじゃん!!
サァーっと血の気が引くのを感じつつも、彼の視線は私に向いたまま。本当、困った時には笑っちゃうんですよね。思わず乾いた笑いを浮かべちゃったら…より一層眉間にしわが寄っちゃったYO!
「答えないようでしたら、それ相応の事をしますよ。解りますよね。」
目の前の金棒が抜ける。地面には結構大きな穴が開いていて頭の中で警鐘が鳴り響く、コイツはマズイと。思わず立ち上がり、つんのめりながら私は叫んだ!
「鬼灯様の事は現世で発売されてる本に載ってました。不可抗力です!」
「そのような話は一切下から上がってきていませんが。」
ばっさりと切り落とされ、なおも獲物を追い詰める狩人のような視線を送ってくる。無意識のうちにジリジリと後ろに下がってしまったようで裸足の足に小さな痛みを感じる。
そうだ、今は此処が現実なんだ。
無我夢中で私は原作やらアニメの内容やら思い出して裏づけをしようと思えば思うほど頭が真っ白になっていく。
…そして、やっと出た言葉は…彼の逆鱗に触れるにはたやすい言葉だった。

「う、うっさい!タスマニアデビルぶつけんぞ!!」

/ 42ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp