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徒花まみれの心臓【BLEACH】

第2章 積もる愛しさは永遠の秘密




こうして、慌ただしくも華麗に二人は帰って行く。残された浮竹は、二人の関係について考えながら静かにお茶を啜っていたのだった。



















「兄の副官が探していたぞ」


「あー…、イヅルになんも言うてへんかったかもなぁ。わざわざかんにんな、白哉クン」


相変わらず飄々としていて掴みどころがないな、と溜息を一つ吐く。喰えない奴ではあるが、嫌いではない。本当はひどく繊細で脆くて、優しすぎる奴だと知っている。およそ百年前から、愛美とは奇妙な関係が続いている。単なる同期ではない、友でもない、恋人でもない。名をつけるには難しいが、一緒にいると落ち着くのは確かで。意外と危なっかしいところがあるために目を離せない。


「白哉クンとは百年近い付き合いになるんかいな。時が経つんは早いね。あれからよう百年かぁ…」


何かを懐かしむように遠くを見つめながら口元に弧を描く愛美が思い出しているのは、あの頃のことだろう。お爺様がある日突然屋敷に連れてきた時の此奴は空っぽだった。薄ら寒い笑顔を貼り付けて、気味の悪い奴だと思ったことを覚えている。あの時の愛美は壊れかけていた。…あの事件のことを未だ引きずってはいるが、それでも壊れずに持ち直したのだ。それを私のお陰だと愛美は言うが、私とて助けられていることはある。(口が裂けても言わないが、)今は愛美が隣にいることが当たり前になってしまい、あの日出会わせてくれたお爺様には感謝している。


「兄とは長い付き合いになりそうだ」















積もる愛しさは永遠の秘密
(この関係に、この感情に名前はつけられない)


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浮竹さんと成代主は甘党友達。

朽木さんと成代主は微妙な関係。友達以上恋人未満。






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