第26章 ➖悪巧み➖
欲を吐き出し脱力した君が
私に体重をかけたまま息を整える…
それが愛しくて
彼に触れようとするが
自身の熱も吐き出した事で我に返る…
(私…一時の欲に溺れるなんて…
君が大切だからこそ守ってきたのに…。
それなのに…君と交わるなんて…)
彼との年齢差、昔の記憶…
様々な事が頭を巡る…
気付かれぬ様に隠していた気持ち
線引きをして
ココまでは手を出さない様に…
汚さぬ様にと自身に誓っていたのに
息が整ったのか君が上体を起こす
ビー玉みたいに透き通った君の目と目が合う
「サラさん…あなた……」
彼を突き飛ばし…
慌てて服を着て飛び出した…