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あなただけを…

第3章  ∇出会い∇


-キラキラ -

そんな音がしたと思えば
フワフワ、キラキラと光り輝く
僕は恐くなり急いで岩場に身を潜める…


「海の中?…薄暗いけど。素敵な場所」

と、光の中から服を着た大人の人魚が現れ…
直ぐに魔法で服を消し去り
周囲を物珍しそうにキョロキョロと
見渡していた…

(なんで服?それに何がそう珍しいのかな?
 不思議な人魚だな…あの人なんなんだろ?)

僕はそう思いながらジーッと
その人を見つめていた…

-バチッ -

目が合ってしまった…
と、思ったら
その人はもう僕の目の前へ来ていた…

「可愛い!タコちゃんだ!こんにちはー!
 君はココら辺の子かな?」

なんて言ってニコニコしながら
話しかけてきた…

『そ、そうだけど…あなたは?』

「私?私は…サラだよ?ん〜…君は?」

『アズール…アーシェングロット…
 何しに…何処から来たの?
 いきなり現れたから…ビックリした…』

彼女の優しい声と表情に素直に答え
僕は疑問に感じた事を聞いてみた…
ココら辺では見た事の無い人魚だったし…
大人なのに僕よりも小さな子みたいに
目をキラキラさせて…
僕に笑顔で優しく話しかけてくれる
この人魚に興味を持った

「アズール君か…驚かせてごめんね?
 私はココより遠くて、陸に住んでるんだけど
 初めての場所に年甲斐も無く
 ちょっとはしゃいじゃったんだ
 …ごめんね」

と、言い彼女は僕の頭を
ポンポンと優しく撫でた
なんだか恥ずかしい様な、嬉しい様な
不思議な感覚だった…

(陸に住む人魚か…陸…どんな場所なんだろ)

少し考え混んでいると
彼女が微笑みながら僕に質問してきた

「アズール君はココで何してたの?」

優しく真っ直ぐな瞳で聞いてくるから
先程の事を思い出してしまう…
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