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あなただけを…

第12章 ➖溢れでる気持ち➖



-ガラッ -

突然戸が開き
君が入室してくる……

「おや?…ソコに居るのは…
 誰かと思えば…新入生さんですね。
 ごきげんよう。随分とお疲れのご様子で…
 どうされました?僕でよければ力になって
 さしあげましょうか?」

少し嘲笑うように
貼り付けた笑みをした君が
面白い物を見た…
なんて目を一瞬ギラつかせ…
目の前に立っていた…


「あぁ…アズールか…久しぶり…
 まぁ…ちょっとね…」

疲れ切っている今の私には
いつもの余裕なんてなくて
ただ微笑を浮かべ返事をする
これだけで精一杯だった。

「フッ…貴方がそう弱ってる姿…
 何だか気分が良いですねぇ。フフッ。
 小動物を甚振る趣味はありませんが…
 どうしてでしょうね?」

へたり込んでいた私に近づき
私の顎を持つ
抵抗する気力も無い事に気付いた彼が
クイッと私の顔を上げ
彼と視線が合う
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