第10章 ➖賑やかな食事➖
「まずは俺らの寮…ハーツラビュル寮からな
規律を重んじ、厳格なルールを作り
赤と黒の腕章をつけてるね」
「そうだな…で、俺らの現寮長…リドル寮長は
歴代寮長の中でも飛び抜けて真面目だな」
そう言ってワインレッドの髪色の子を指差す
そちらを向き確認し終えると
彼等にまた視線を戻す…
「次に…ホラ、あいつ。黒と黄色の腕章…
アレは…サバナクロー寮だな」
そう言って視線を移すと…
褐色肌に筋肉質な獣の耳と尻尾の彼を
指差していた…
(野性味溢れてて、あまり好きでは無いが…
あのフワフワの尻尾とかは触りたいなぁ…)
そうして説明が終わり
次の寮の説明をしていた…
「次に…灰色と薄紫の紐を腕に巻いてる…
いや、コレは君に説明してもらおうかな?」
クローバーの子が私を見て促す…
視線を彼へ向け…見つめたまま口を開く…
『私の入寮しているオクタヴィネル寮。
で、寮長は……居た…あの眼鏡の銀髪の…
アズール・アーシェングロット』
そのまま彼から視線を外さずにいると
一瞬目が合い、直ぐに視線を逸らされる…
(あぁ…遠くから見つめる事も…ダメだよね
…うん。それでいい…いいはずだ……)
気持ちが深く沈んでいくのを感じていた…
「正解!サラちゃん…よくできました!」
明るく弾む様な声で褒められ
頭をポンポンと撫でられた
その事により
不思議な感覚に陥るも
気持ちを切り替え
話の続きを聞く…
「それで、臙脂と黄色の腕章はスカラビア寮」
(褐色肌にターバンか…熱砂の国かな?)
そんな事を考えていると
話しは次の寮へと移っていた…
「あっちのキラキラしているのは…
ポムフィオーレ寮、紫と赤の腕章だな」
「ホワッ!超可愛い女の子がいるんだゾ!」
「えっ?サラだけじゃなかったのか?」
「いやいや…残念だけどさぁ…
サラしか居ないでしょう」
(確かに…美少年ね…儚げで、可憐な子…)
彼等の言葉に特に反応を示さずにいた