第9章 ➖ミノカサゴ卒業➖
『えっと…フロイド君?そろそろ解放…いや、
離してもらえません?』
自由に身体を動かせずにいた為
彼へ離すよう頼んでみた
「えー…どうしよっかな?…んーと…
じゃぁさ…名前で呼んでいい?」
思いもよらぬ提案に少し驚き
半信半疑ながら
その要求を呑む事にした
『え?んー……本当に離してくれるのかしら?
それならどーぞご自由に?』
「やった♪… サラよろしくね♡」
そう言いあっさりと離れ
無邪気に笑いかけてくる
どこか憎めない不思議な子…
「フロイドも満足した様ですね…
新入生さんその姿でしたら十分に集客が
見込めるでしょう…楽しみにしてますよ?」
垂れ目の君の事を考えていた為
アズールへの返答に遅れが出る…
『……ん?…あぁ…えぇ、そうね膳所します』
「では、放課後に…またお会いしましょう」
その言葉で1人ラウンジを後にする
午後の授業も終わり
いつの間にか放課後になっていた…
支度を済ませ
ラウンジへと向かう為
廊下を歩いていた…