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あなただけを…

第64章 ➖弱点?➖


目を開き、上体を起こす

『はぁ…これ飲まなきゃとか…もう。
 アズール本当に加減を覚えてね?
 自分の部屋にも帰れないわよ』

「えぇ、善処しますよ。ここ数日で
 しっかりとあなたを感じとれましたからね。
 それに、部屋に帰すつもりはありませんよ?
 これからはココで、起居を共にして
 いただきますよ?」

『…え?そうなの?まぁ、いいけど……』

「…なるべくあなたと過ごしたいんです。
 僕は、空白になってしまった頁を
 少しでも埋めたい…
 僕のわがままを許して… サラ」

背後から包み込まれ
切なく消え入りそうな声で呟くアズール
その声と言葉に胸が締め付けられた…

『…もう!それはズルイよ…アズール
 そんなことをあなたに言われたらさぁ…
 それ以上何も言えなくなるよ。
 断れるワケないでしょう』

そう伝えると、安心したのか
優しく微笑み手を離すので

彼から抜け出し
登校準備を始める

残すは髪だけ…
と、なった時にアズールに声を掛けられた

「サラ…コレをあなたに
 お返しするのを忘れていましたね…」

手渡されたのは
初めてあなたと交わった際に忘れた髪飾り

『持ってたんだね…懐かしい…ありがとう』

髪飾りを受け取り髪を結いて
ポニーテールへとしていると

彼から思わぬ事を聞き目を丸くした

「捨てられるわけがないでしょ!
 だって…初めての交接でしたし…。
 忘れたくなかったんですよ」

『…え?アズール…初めてって言った?
 アレが初めての性交渉?人の姿での?』

「え?本来の時もありませんよ!
 本当に初めてですよ…?」
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