第55章 ∇忘れていた記憶∇アズール視点
真っ暗な何も無い場所…
それなのに自分の姿だけは確認出来る
(ここは…何処だ?…みんなは…?)
すると、昔の記憶が映し出される…
グズでノロマなタコ野郎
そうバカにされていたあの頃が…
(コレは夢なのか…。
それにしても…いつ見ても嫌な記憶だ。
1人ぼっちで何も出来なかったあの頃の……)
次に映し出されたのは
ジェイドとフロイドと出会い
互いに認知した場面…
(僕の居場所はタコ壺の中だけだったのに…
彼等と出会って、世界が広がった…。
こんな事…アイツらになんて言えませんがね
…感謝してるんですよ)
この見知らぬ空間で
彼等が現れた事により
緊張から解放された為か
契約書を砂に変えられた事を思い出す…
『あぁ…僕は全てを失って…』
そう口にすると
光り輝く場所が現れた
(この温かい光は…見覚えがある…)
その光が弾け
ずっと忘れていた“あなた”が現れる
あなたとの出会いから別れ…
そして、再会してから過ごしてきた記憶が…
『サラ…忘れていたとは言え僕は……。
それに、あなたも僕を…。そうか……。
そうだったんですね。ははは…ははっ…。
僕達は、随分と遠回りをした様ですね…
あなたに会って、あの言葉を…』
先程よりも強い光が辺りを包み込み
夢から目が覚める……