第48章 ➖打ち明ける気持ち➖
涙で言葉が詰まる
ずっと言葉に出来ずにいた気持ちが溢れる…
『っ…私…あの子じゃなきゃ…ダメ…っ…
はぁ……あの子じゃなきゃダメで…。
忘れようって…いっぱい努力したのに…
忘れられなかった。なんでかな…変だよね。
初めてそんな風に想えて…怖いんだ。
嫌われるのも本当は…。
離れなきゃいけなくなるのも…
あの子に好きな人が出来たら…
私…送り出せないよ、送り出したくない…。
ココまで人に対してさ固執したことなんて
ないんだよね…なのに…なのにさ…
なんでだろうね…譲れない…』
自分の気持ちに逃げ出さずに伝える為
涙を我慢し
秘めていた思いを吐き出した
「それ程までに想っておったのか…。
人をここまで愛せるということは
1度あるかどうかのものだ。
サラが我らの元へ現れ、
家族だと慕い、迎え入れた時の様にな?
出会うべきして出会った運命。
サラの想い人でもある彼奴に出会い
恋をし、またこの世界に戻れたことも…
運命やもしれんな…」
リリアの言葉に
冷たく氷の様に固まっていた感情が
溶けていく様な気がした…
嗚咽をもらしながら泣き叫ぶ
みっともない姿…
それでも涙は止まらず泣き続ける
認めてはいけない、伝えてはいけない…
と、思っていた気持ちが
諦めようと思っていた想いが…
(嫌われるのも、忘れ去られるのも…
また離れるのも…言えずに膨らむ気持ちも…
全部が怖かった。
強がってみせても…心の中が泣いていて…
伝えるよ正直に…)