第26章 ➖悪巧み➖
「話しは聞かせてもらったよ」
リドル先輩がそう言い
彼らの前へ出る
ケイト先輩に手を引かれ
私もその場所へと立っていた…
「ローズハート寮長、ダイヤモンド先輩に…
サラじゃないか」
「伝統ある大切な行事を
私怨で汚そうだなんて…許せないな」
「どうする?リドルくん」
ケイト先輩の問いにリドル先輩が話し始める…
「ラギーの件は証拠不十分で断罪出来ない…
今告発したところで、ずる賢い彼らの
ことだから…上手くかわされるだろう」
「つまり犯行現場を押さえるっきゃない。
ってこと?」
「ボクに少し考えがある、まずは…
彼らが狙うとしたら選手入場の時だろう…
ソコで…ケイト…きみのユニーク魔法で
ディアソムニア寮の選手を作り出し…
彼らを保護し…
周りの観客達も危害が加わらないように
魔法を使い避難や誘導する…
そうすれば怪我人を出さずに済むハズだ」
(アズールがサバナクロー寮に
手を貸しているのは明白だ。
ねぇ…ラギー達の計画も君は知ってるの?)
そんな事を考えている間にも
彼等の話しが続いていた…
「誰がディアソムニア寮に行くかだが…」
『あ…はい!それなら私が行きますよ?
昔からの知り合いが居るので…』
無理矢理笑顔を作り
彼等の前では努めて明るく振る舞う
(当日何が起きるのか自分の目で確かめる…
君はこの計画知っていたのか…
それも見定める。お願い知らずにいて…)
そう願いながら…
話しも終わり
彼等と分かれ自室へと戻る
部屋に戻り備え付けのシャワーで身体を清め
ディアソムニア寮へと向かう準備を整える…