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あなただけを…

第4章 ∇継続は力…そして別れ∇


そんなきっかけをくれたサラとは…
年に1度会える…
初めて会った時の様に突然姿を現しては
近況報告や他愛の無い会話をし…
たまに2人で歌をうたったり…
たまにイタズラをされるが…
彼女からのものなら何故か許す事が出来た…
頻繁に会える訳では無いが
心安らぐ時間を過ごしていた
それが僕にとって
どれだけ支えとなっていたか…
あの日を迎えるまで
僕は気付いていなかった
こんなにも君に惹かれていた事に…




「アズール!ただいまー!!」

満面の笑みで僕の胸に飛び込んで抱き締める
彼女が来る度に毎度のことで
彼女にとってはただの挨拶なのだろう

きっと、他意は無いのだろう……
ただ、最近何故か顔に胸が…
異様に近い様に感じる…
だが、彼女に揶揄われたくは無いので
平然を装い続けていた

『おかえりなさい』

名前もいつの間にか呼び捨てになり…
彼女が名前を呼んでくれる…
来た際の挨拶も…
ただいま おかえり
“会いに戻ってきたよ“
そんな気持ちを込めたものになっていた…
僕達の距離が縮まった様で素直に嬉しかった

だが、年齢を重ねていくにつれ
心の中がモヤついたのを覚えている…

(この気持ちはなんだろう…嬉しいのに…
 悲しい様な締め付けられる気持ちになる…)

そんな事を片隅に思いながら…
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